“
永井 「いま」というのを設定するには過去の積み重ねがあって「いま」の時間があるわけですよね。それが未来に移って行く、通過点の一瞬が「いま」だから。だから過去っていうものをもう少しね、過去からの歩みみたいなものが、しっかり身についていないと、的確な「いま」は表現できない。「いま」だけを見ようとすると、つい「いま」の状況に吸い寄せられてしまった希薄なものになりがちなので、過去からの積み重ねのしっかりした芯が弱くなってきているというのが問題なんですよね。
—
日本デザインセンター編『デザインのポリローグ』誠文堂新光社、2010年、P.159-160
「デザインをめぐる対話」宇野亜喜良×横尾忠則×永井一正 より