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①<新しい頁をきりはなつとき/紙の花粉は匂ひよく立つ>。室生犀星の詩『本』である。(中略)◆真新しい紙の匂いか、インクの匂いか。いまはフランス装の本をあまり見かけないが、普通に製本された書物でも、花粉にたとえたくなる新刊書の香りは読書好きの人ならば知っている◆(続く)
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②◆谷川俊太郎さんが詩集『詩の本』(集英社刊)のあとがきで「匂い」に触れていた。<…手にしたときの重さ、匂い、ページを繰るときの紙の手触りなど、栞をはさむというささやかな行為すら、詩の一部だと感じさせるのが詩の本の魅力だろう>と◆(続く)
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③◆“電子書籍元年”という声も聞こえるなかで迎えた読書の秋である。携帯端末で読む電子書籍にはそれなりの便利さがあるにしても、紙の書籍がもつ匂いの魅力が消えることはあるまい◆読売新聞編集手帳(9月23日付)より