鳥海修(字游工房代表取締役)
・文字は水であり米であるby小塚さん
・それを機に写研に入った
・10年勉強した
・他の大学生より文字を勉強したが写研に入ると全然ダメだった
・何がダメかというと
・書体見本を見ながら自分の名前をデザインしなさいという課題を与えられた
・よくみながらやってもだめ出しされる
・どうすればいいかわかんないから寝るしかなかった
・こっそり隣の高卒の人に聞いたらいろんなところを修正された
・下書きが終わってスミ入れに入って、インクで表面がボコボコになるまでやってもうまくいかなかった
・上手にレタリングがしたかったので写研で一番上手な人の下についた
・字遊工房として作ったのが30万字
・すげぇよこれは
・驚いてよ
・驚いた?
・ヒラギノが一書体で2万字
・さて今日は何の話をしようかと考えていたんですが
・去年と同じ事をやってもいいんですが
・今日は皆さんが寝てしまう話をしようと思います
・最近考えてることを皆さんに話してみます
・まず文字がどうやってできたか
・今の書体を知ってればいいと思ってたけどやっぱり過去を遡っていかないと釈然としなくなってくる
・これは殷の時代の甲骨文字です
・何に使ったかというと占いに使ったと言われています
・占い師が天と話をするための文字だった
・発見されたのはここ100年ぐらい、最近の話
・京都精華大学でもやってるんだけど今年の学生は奥ゆかしい
・今年の学生は全国的に奥ゆかしいのか?
・篆書から隷書まで100年ぐらいの間がある
・篆書は秦の始皇帝が作った初めての公用書体
・篆書は皇帝をあがめるために使った
・使にくすぎて隷書が生まれた
・牢獄にとらえられた人物が書いたものが皇帝に気に入られて採用された
・隷書はサブ的な役割
・隷書が進むと草書になる
・どんどん早く書こうとして草書になった
・「おうぎし」が文字に革命を起こした
・文字が美しすぎて皇帝がお墓に持って行ってしまったため現存するものがない
・虫食った跡まで再現してるこれはかなり信憑性の高いものだと言われている
・これは楷書の極地と言われてる
・どう?これ?すがすがしくなるでしょ?
・唐の時代を超える楷書は出ていないと言われてる
・これは空海の持って帰ってきた最澄とやり取りした手紙
・唐の達人の筆法をちりばめてこれだけ学んだんだぞということをひけらかしている
・空海は遣唐使ではなかったので自力で中国に渡った
・これはかなです
・最初は日本は文字を持っていなかった
・漢字が韓国経由で入ってきた
・当時は韓国から学ぶことは多かった
・漢字の読みを文字に当てたのが万葉仮名
・一つの文字が一つの音をもっている
・男は権威が好きだから漢字を使って女は文字で遊んだ
・で、これは仮名が市民権を得て和歌を書いた芸術品ですよ
・どう?これ?行をかさねてるんだよ?
・太い線の横に細い線を配置したり色々計算されてる
・アルファベットは合理的にできているからある程度勉強すればそこそこできる
・残りはその文字を使う文化に触れていないと難しい
・それと比べて日本語は何でもありだから大変
・これは明朝体の初めての形
・活字ではありません木に彫ってます
・縦に二十文字並んでます
・四百も字詰め原稿用紙はこれが元になった
・京都の「おおばくざん」という駅から見に行けるぜひ見てください
・これは金属活字
・明朝体は中国から入ってきた
・これはかなが読めないんよ
・文字は宗教と関わりが深い
・これに目をつけたのが元木昌造
・昌造はこれを機に印刷屋を始めた
・日本は音が少ないから中国から同じ音の漢字を集めてくると被る
・そこから10年ほどたつとある程度漢字が読めるものが出てくる
・連綿書体のニュアンスが残ってる
・これを活字で作ってた時代がある
・築地五号です、前期五号です
・丸明オールドに似てない?
・似てるんです
・やっとここまでたどり着いたと言うことです
・これが後期五号です
・これはいろんな書体のベースになってます
・A1とか他にも築地と名のつくものはこれがベースになっています
・これはうちの書体です
・漢字は明朝体だけどひらがなは明朝体じゃない
・ひらがなはなんて言えばいいんだろう?
・楷書と言っていい
・カタカナも楷書
・森鴎外のじだいからずーっとこのまんま
・なんでこんな入り混じってんのに読みやすいんだろう?
・ひらがなカタカナを明朝体に合わせた書体が作られたことがあったけど読みにくかった
・漢字、ひらがな、アルファベットの関係はずっと課題
・これは講談社文庫です
・写研の本欄明朝使ってます
・高齢者を対象にすると文字を大きくしなくちゃいけない?
・そうすると文章量がへってしまうから字間、行間を小さくしてしまった
・大きければ読みやすいというのは間違い
・不必要に大きくする必要はないと思います
・最近UDフォントみたいな誰でも読みやすいという書体が出てますが、一文字が読みやすいということと文章が読みやすいというのが全然話が違いますよ
・三省堂の新明解国語辞典
・仮名が平体がかっている
・これは文字数をふやしたいから
・漢字をつぶすと画数が多くて潰れるから仮名だけ
・百科事典
・太いひらがなはアンチック
・漫画の吹き出しはアンチック使ってる
・英和辞典
・ひらがなが長体がかってる
・小学二年生の書写の教科書
・絵本みたいでしょ?
・教科書体の話をしてます
・小学校の時の書体は全部教科書体を使ってます
・明朝体のように縦画が下に飛び出すが書き方を覚えるために出てない
・そういうところがうるさい
・東京書籍の小学六年生の教科書
・遊教科書体M使ってる
・初めて文字を見る子たちが勉強を嫌いにならないようにという願いを込めて作った
・ファウスト
・講談社の名物編集者が作った若者向けの小説雑誌
・回を重ねるたびに4ミリぐらいづつ太くなってる
・普通はだいたいの書体は決まってるんだけどこの雑誌は小説ごとに書体を変えてる
・ex)リョービの隷書体、A1、フォーク、岩田の細明朝体、秀英3号
・広告無料で載せるという条件で専用のひらがな書体も作った、広告の反響はなし
・立て看板の江戸文字
・チマチマ書かずにバサッバサッと書いてる
・落語好き
・予備校時代にずっと聞いてた
・古今亭志ん朝がよかった
・日本のスピードメーターのデザインがつまんない
・シトロエンのスピードメーターのデザインは面白い
・文字も印刷だけではなくどんどんデジタルで使われている
・印刷の文字はやっぱり完成度が高い
・紙の広告が減っている
・ただし文字の使用頻度は増えていく
・今後も文字が重要になっていく
・考えないといけないことがある
・いい文字を作らなくてはいけないし、いい文字を使って欲しい
・隷書や楷書がどんどん洗練されていったということはなんなんだろうか?
・新しい技術に移り変わると一度文字の品質が墜ちる
・活字から写植に移った時もそうだった
・写植からDTPへ移った時もそうだった
・ただし今は使える書体が増えた
・写植の頃よりも増えた
・でもいい書体はそんなにないと思う
・今の技術があればもっと読みやすい書体が作れるはず
・Macにヒラギノ、Winにメイリオ、DoCoMoの携帯にAXISが採用された
・これからは読みやすい書体から美しい書体が求められる
・美しい書体ってのは品がある書体
・品ってなんだ
・品位は各人が持ってるもの
・アルファベットの基準になっているトラヤヌスの碑文
・これはすごいキレイ
・FrutigerとかOptimaもこれをベースにしているってどっかでみた
・欧文書体はここに基準があるっていうことははっきりしている
・日本語におけるトラヤヌス碑文のようなものはないのか?
・僕は江戸の初期の嵯峨本に帰りたい
・これ活字です、木の活字です
・嵯峨本には色々種類がある
・今でも日本でもっとも美しい本だと言われている
・こういう仮名を作ってみたい
・みんながキレイだなと思える仮名がここにあるんじゃないかと思っている・駆け足でうちの仕事を紹介します
・まず東、国を作ります
・三、愛、袋、力などの12文字を作ります
・次に400文字を作ります
・頻出の部首とか
・その後自動的に部首を組み合わせた文字が出力される
・それを調整する
・作った文字は100文字単位で管理
・B5の紙に30文字を出力して壁に張り出す
・そこに修正する指示を書き込んで担当者に返す
・ホントに二万字もいるんですかねぇ
・常用漢字は2000字ぐらいですよ
・それなのに7000字作っても足りないって言われる
・これは資生堂の資生堂書体の練習帳
・山名文夫の広告がこれ
・山名文夫のイラストレーション
・エレメントのディテールを拡大した図版
・クラシックタイプのかなは触らせてもらえなかった
・いい悪いを超越してるよね
・欧文はマシューカーターだっけなぁ
・資生堂の文字に対する考え方は特殊
・資生堂から声がかかったのは書体をつくって欲しいといわれていったが新しいフォントを作る気はないと言われた
・資生堂書体の練習帳の残り部数が少なくなったので新しく作り直したいといわれた
・資生堂書体が書ける人がいなかった
・資生堂はフォントのように簡単に扱えるようにしたくない
・見本帳を通して身につけていって欲しい
・しかしその三人の書体は各人違ってた
・でもこちらがやったものに対して指摘する箇所は同じだった
・これは不思議だったけど気持ちがよかった
・結局その三人の意見をつきあわせたものをアウトライン化するという作業にした
6/28(日)、活字直彫師 清水金之助さんの個展が開催されます。実演もあり。マッチ棒ほどの活字材に見本も見ず下書きもせず、鏡文字を彫刻刀で彫っていく神業。彫られた文字も嘆息の美しさです。興味のある方はぜひ。http://www.bloc.jp/yukiakari/data/1245200939
ヒヨイと摘んでステツキへ
ケースの前の植字工
その眼が速いかその手はすぐに
すばやく活字を摘みあげ
一語又一語と形づくる
おそいが併し堅實に
おそいが併し確實に
一言一言とつみ重ね
そして尚つづけられる
火の言葉は灼熱と化し
無音の不思議な言葉は
全世界をへめぐつて
怖るべき戰慄を起さしめ
抑壓された足|械《かせ》をこぼつ
言葉は正しき鬪ひにおいて
我に三倍する劍の力をうち破る
人は活字を鉛の集合物と見做し
これを指先にて弄ばんも
印刷者は微笑をもて一字又一字
恰も正確な時計の如くに拾ひあげ
鼻唄まじりに文字を組み
己が仕事に熱中してゐる
俺のやうにこんな簡單な器具で
世の中を支配してゐる者は他にあらうか?
ちやちな印刷機と鐵のステツキ
それにホンの少しばかりの鉛の花型
白い紙に黒いインキ
ただそれだけだ
正義を支持し不正をこぼつ
この印刷者の力に刄向ふ者は誰か?
この詩、「活字の歌」の原文を私は知らない。あまりすぐれた飜譯ではないやうだが、「世界印刷年表」に收録されてゐるもので、世界最初の印刷雜誌の編輯者トーマス・マツケラー(アメリカ人)が、西暦一八五五年に歌つたものだといふことである
BCCKS×モリサワ「字組広告」公募展 テーマは「文字の成り立ち」。ウェブで文字のデザインができる「モリサワ フォントパーク2.0」を使った、これまでにないしくみの公募展。 おもしろそう!
yuco:
tyzm:
whym:
CJK Type: 新しいタイポグラフィの表現を可能にするために 日本語プロポーショナルかなフォント かづらき® の取り組みJapanese Kana Font Kazuraki by Adobe
わたしは文字のデザイナーではないし、フォントを作る技術者でもないし、それを使うグラフィックデザイナーでもなければ、製版オペレーターでもない。じゃあこの仕事に就いた4年前、自分は何をしなくてはいけないのか? と思ったときに、まず、うちの会社の製品としての書体をすごく好きだと社外に向けて言う人がいなくて、そして社内に向けてうちの書体のメリットと競争力をアピールする人もいなかった。だからそれになろうと思ったし、いまでも思っている。文字のことが好きで好きでしょうがない人に向けてというよりも、文字のことなんて興味がなかったり、読めりゃいいと思っていたり、文字なんて(明朝体なんて)雑誌とれないんだから金にならないという人に向けて、いかに書体が重要かということを。
だからこの本に「文字」というタイトルがついている以上、文字っ子以外が手に取ることは難しいような気がするが、よくある文字本(それこそ府川さんの本のような)ではありえないようなまるまるした片岡さんの文字で組まれたこの本が、文字っ子ではない誰かの手で開かれればいいなと、ほとんど祈りにも似た気持ちで思う。
あたりまえなものほど作ることも語ることも難しいけれど、文字業界こそ文字を語ることばを持たなくてはいけないのではないの? 書体を評価する言葉を。

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ゆず屋: [フォント] ハルヒ新ED『止マレ!』](http://3.media.tumblr.com/v6GbjDTjXnxiisuu6YokkUj3o1_500.gif)

